博打との死闘

博打のヒリつきに狂い借金を重ねていく実話

高校時代、最後の夏休みの惨劇。ニ話

高校3年生は最後の夏休みは進学をするために夏期講習や高校野球の応援、ディズニーランドに行ったりし、青春を謳歌しているのが普通だ。

 

しかし、私は違った。

 

防水屋で工事のバイトをフルで働いた。

中免を取り、単車を購入する予定だったのだ。

 

夏休み最後の、バイトが終わり給料を手取りで20万貰った。

 

嬉しかった、これだけあればバニーやコンチで当分は遊べるし、中免も取りに行ける。

 

しかし、惨劇はここから始まる。

一緒にバイトをしていた子持ちのクズオヤジが

『おい、お疲れ、ちょっとこれから雀荘に行くけどメンツが足りないんだ、後から連れが来るからそれまで打ってくんない?』

 

このクズは俺をカモにする気だな…

当時、私は校内でも最強の雀士の1人であった。なので自信はあった。

 

『少しなら、付き合ってもいいっすよ、点ピンですよね』

 

クズオヤジ

『おお、助かったよ、ウマは二千、四千で赤ドラは千円な、じゃ早速行こうぜ』

 

私は給料袋を持ったまま、クズのお気に入りの雀荘へ入っていった…

 

麻雀回収から3時間後

私の強さは異常であった、すでに13万以上もクズ連中から奪い取ったのである。

 

『じゃ、もう終電も無くなるので帰りますね』

 

クズオヤジ

『おいおい、勝ち逃げか?店を替えてもう少し付き合えよ』

 

『…はぁ、仕方がない、もう少しだけですよ』

 

このクズはしつこいから懲らしめてやる、同情は無しだ、徹底的にぶっつぶしてやる。

 

クズのお気に入り雀荘に2人で到着したが店は深夜なので閉まっているので裏から入ると、怪しいジジイが1人雀卓に座っている。しかも全自動では無い…

 

『おっさん、手積みかよ、しかもサンマーやるの?(3人麻雀)』

クズ

『ああ、1人来れなくてな、まあ3人でも出来るだろ?』

 

ヤバイぞ…

完全にはめられた…

 

絶対にコンビ技を使ってくる、しかし13万勝ってるから帰れない…

 

5時間後、17歳の私は仕事の疲れとサンマーでの神経を使い過ぎて意識が朦朧としていた。

 

覚えてるのは最終戦でトリプル役満で完全にトドメを刺されたのであった…

 

給料袋にはわずかな夏目しかいなかった、

給料の20万に勝ち金13万

33万が溶けた…

 

クズ

『悪いがこれが大人の世界だからな、可哀想だから特別に一万やるからタクシーで帰んな』

 

私は意識が朦朧としているなか、その金をはねのけた。

 

『ちっぽけな意地があるんだよ、2度と俺の前に顔を見せるなよ、この詐欺師が!』

 

無言の中、40分の道のりを歩いて帰ったのであった。

 

いま見たらブン殴ってやりてーよ、外道め。

 

※当時のハマってた機種はコンチネンタル3で1か月後に15万勝った記憶も忘れてはいない。

 

 

この時点では借金はまだ0である。

 

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